おちょやん(210427放送)

 いよいよ、おちょやんが、ラジオドラマに出る前段のところが始まった。説得に来たNHKのプロデューサーが、出演を断られて帰るときに、「ほんまはちょっと残念に思うてる。いやーあない柔らかい声、いや、言葉使いやな。久々に聞いた気がするわ」としみじみと述懐する。私が浪花千栄子さんを知ったのは、そのラジオドラマではなくて、テレビでだった。中村雁治郎さんと夫婦の役で、確か船場のお店のごりょんさんの役だったと記憶している。ほんまに柔らかい上品な大阪弁で、今の大阪で話されている言葉とは似ても似つかない、というと言いすぎになるかもわからない。でも、テレビで吉本興業の芸人さんの一部が離す言葉を聞いていると、いつもそのシーンを思い出してしまう。大阪弁は決してガラの悪い言葉ではなかったんやけど、と折にふれて思い出す。

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