母を思う 名刺の整理

 私の古い名刺の中に、昔もらった取引先と後輩の名刺が出てきた。私のサラリーマン時代を思い、どういう形で後輩に接していたのかを考え、随分と無機質(不正確な言い回しと思う)な考え方をしていたと思う。翻って母はときどき「○○したんねんからなあ」と気強く言っていたのを思い出す。自分の気の強さを自覚していたのだろう。私が介護をしていたときにも何回かそれを口にしたことがある。歩行が不自由になる前には物を投げたりもしていた。でも、口ではそう言っても実際にそれ以上の事はできなかった。自分の老いで、昔のように強い行動には出れなかったのだろう。人間だから仕方ないと思う。どんなに口の強い人も皆、老いればそうなるんだろう。でも、その言ってはみたものの行動には出れない姿が懐かしく思い出される。会いたいなあ。

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